背中の張りと痛み
「腰の痛みがなかなか改善されずしつこい」「この背中の凝り、苦しさ、張り感は何だろう?」という感じで、これまでとは違う腰痛や背中の痛みを感じる場合、なかなか気づかないのですが、内臓の病気の可能性も考えて病院でチェックしてみることもいいでしょう。
痛みは、身体の発するサインとして異常の表れでもありますから受け止めることが大切です。
そういう意味では、痛みの出ている部位が必ずしも悪い状態とは限りません。
「腰痛なのに腰自体には原因がなく、内臓からきている痛みだった」というケースもあるでしょう。
例えば腎臓にトラブルがあって腰痛という症状を発しているケースもあります。
膵臓にトラブルがあって左背中が苦しいという場合もあります。
胃の具合が良くないために背中が苦しいという場合もあります。
逆に、背中が張りすぎていて胸部(胸・心臓)が痛苦しいという場合もあります。
内臓疾患は離れた部位に症状を表す場合が多いです。
こういう症状の出方を「関連痛」といいます。
関連痛は、心臓の不具合があると左肩や左背中の鈍痛や左胸部が重苦しいというような症状となって表れてきます。
関連痛は、神経系統を通じて内臓から皮膚感覚や筋肉へ、そして関節痛にまで及びます。
腰部と関連の深い臓器は、子宮や卵巣、腎臓などがあり、背中や脇腹では、胃、胆のう、膵臓などがあります。
特に内臓疾患が無い場合の背中の張り・凝り(こり)は起立筋の緊張緩和で改善!
なぜ背中の張りが強くなるのかご存じですか?
原因は三つあります。
骨盤の歪みによる影響。
☑骨盤の歪みはうつ伏せでチェックできます。
左右どちらかの骨盤が上方スライドして(数ミリ~数センチ)左右の位置が異なっています。
☑左右どちらかの骨盤が後ろに捻れて(数ミリ)うつ伏せ状態で左右の高さが違います。
☑このような骨盤の「上方スライド」や「後方捻転」が腰椎の5番あたりからはじまる起立筋に張りを作って背筋にまで及んで張りをつくっています。
労働による影響
☑体力的な個人差もありますが、過酷な労働条件下で働く事によって一番負荷の掛かる起立筋に張りがうまれて、それが背筋まで及んで張りをつくってしまっている。
同じ姿勢を長時間の影響
☑上の説明でも記述しましたが、デスクワークのような比較的全身の動きが少ない労働も腰や背筋の硬直をつくる原因となります。
☑そういった条件下で働く人たちに多いのが腰痛・背筋痛・肩こり・頭痛が多い。
事故などによる広背筋のダメージ
☑交通事故によって、あるいは仕事中の事故によって受けた身体のダメージはいろいろな所に影響を及ぼし、時間の経過後や、数ヶ月、数年経ってからはっきりと自覚症状となって表面化する場合があります。
ムチ打ち症などもそうです。
事故は、骨盤の歪みや、背骨の捻れ、すべり症、椎間板ヘルニアなどの原因ともなり、それが背筋痛となって表れる場合もあります。