スピリチュアルで人生を遠回りした人たち
世の中には数えきれないほど多くの占いやオカルト、スピリチュアル、運命鑑定とグッズの販売が存在しています。
しかも分別があるはずの中高年になってから、この「目に見えない世界」にハマる人たちの何と多いことか。
程よく参考にする程度にして楽しむならいいが、一歩間違えれば「スピリチュアルカウンセラーや占い師、宗教の教祖などに財産をすべて取られる」といった悲惨な事件も有りましたし、実際に被害にあわれた方の相談を受けて精神面で乗り越えた方もいらっしゃいます。
いわゆる“地獄”を見るケースが多々あるのです。
中には整体院に通ってマインドコントロールされて大金を失った方もいます。
かなり悪質な事例です。
また、スピ系にハマってしまった経営者の言動が常識を逸脱してお客様にも押し付けるようになり、結果的にお客様がどんどん離れていって経営が悪化して倒産した事例もあります。
これなどはスピリチュアルカウンセラーからのマインドコントロールによって教えを崇拝するようになって依存心が自己のなかに確立された結果の悲劇です。
このように、経営者や家庭を持つ人がハマるケースは実に多く、途中で家族が見かねて忠告したところ、カウンセラーの吹込みで家族を悪者に仕立て上げ、離婚に持ち込ませたパターンも有ります。
お金になることなら何でもありという劣悪なケースです。
ここでお断りしておきますが、スピリチュアルを信じたり、嗜んだりすること自体が悪いと言っているのではありません。
しかし、上述のように盲信した結果、大金や家族、会社を失うのは明らかに取り返しのつかない“失敗であり悲劇”だということです。
盲信とは、見境なく傾倒してしまうことです。
本人は至って真剣なのですが、その時点で盲信を超えた狂信状態に陥っている。
スピ系のアドバイスが全てであり、それが全能のごとくに思い込み、バランス感覚を失ってしまう状態が盲信であり、狂信です。
そうなると社会的な常識論を話しても聴く耳をもちません。
なぜ、人生経験豊富な中高年が没入するのだろうか。
それは、「自分の努力や行いだけではどうにもならない事柄に直面したとき、そこに大きな不安を感じたとき、子どもの病気や受験、部下や上司の働きやトラブルなど、夫婦間のトラブルの長期化。」こういう時に、当事者は『運の悪さを感じる。』何かに頼りたい。
そこで台頭するのがスピリチュアルで、このタイミングで心を掴まれると、完全に依存心を強めやすくなります。
悪質なスピ系、占い師、宗教家は、こういう不遇な出来事をチャンスとして見逃しません。
非常に巧みな話術で不幸な人間の心をつかんで離しません。
いつの頃からか、すっかり定着した「スピリチュアル」という言葉。
占いや霊的なもの、オカルトなどを総称して使われる言葉です。
占いを経験した人は多くいるだろうし、なかにはそのアドバイスに影響された、感化された人もいるはずです。
もちろん、それ自体は何も問題ない。
しかし、こういったスピリチュアルの世界は、“ハマり方”を間違えると大きな失敗と悲劇へと直結する。
我を失うほどの深酒をしたらどうなるか、言わずとも知れたことです。
大きな事故や間違いを犯す危険性をはらんでいます。
洗脳の入り口(手口)としてスピリチュアルを利用する占い師やアドバイザーは多い。
ここで実例を挙げておきます。
2017年1月、東京地裁で行われた裁判では、当時20代の女性が占い師にマインドコントロールされ、1億円以上騙し取られたと訴えた。
女性は風俗店で働くように命令され、禁止されているはずの「本番行為」を行うよう指示された。
そしてその収入をすべて占い師に渡したという。
判決では、占い師に9800万円の賠償支払いが命じられた。
有名人の例では、歌手の○○マリさんが、かつてスピリチュアルの世界を言葉たくみに利用した「拝み屋」という人に洗脳され、5億円を失い離婚していることは知る人も多いでしょう。
メディアで取り上げられてはいないが、こういった内容の事件は相当数あると思われます。
いつも疑問に思うのは、何故、世の中を知り、人生経験も豊富な年齢層の人たちがその世界にハマる、あるいはハマりすぎるのかです。
見えない世界のことだけに、実(まこと)しやかに巧みに話されると人間はとても弱いようです。
健全に付き合うどころか、上述のような失敗例が実に多い。
お守り・水晶・ブレスレット・お清めの特別な塩・などに大金を支払う人たち。
スピリチュアルな話題を利用してお守りの類や水晶玉、ブレスレットなどを販売する手口はこの世界では常套手段(じょうとうしゅだん・ありふれた方法の意)です。
誘惑の罠は自分に隙があればいつでも忍び寄ってくるものだという事例を述べてみましょう。
退職したMさんという男性が、転職セミナーの会場でたまたま居合わせた女性から話しかけられた言葉は、「仕事や会社という視点から一度離れたアドバイスを聞いてみては?』と言われ、カウンセラーを名乗る人のところへ連れていかれました。
カウンセラーは、手を見たり、生年月日を聞いたり、顔をまじまじと見つめたり、手を合掌して目をつむって深呼吸したりのパフォーマンスがあったようです。
そして、Mさんの性格を言い当てたという。
このときはMさんも精神的に疲弊していたため、そのアドバイスを貴重に感じたようです。
この程度の「あて事」なら少し勉強すれば誰にでもできる内容です。
やがて「足繁く通ってアドバイスを求めるようになった」という。
それから2ヵ月ほど通ったのですが、その都度相談料は通うほど高くなり、最終的には1回6万円ほどに。
総額数十万円。
それでもつい止められず通ったという。
たまたまその時期にハローワークでの就職が決まり、忙しくなったので行かなくなったようですが、後で考えると『なぜ、あんな大金を払ったのだろう』と不思議だという。
実は、最初からこのストーリーは件の女性によって仕組まれたことでした。
中高年になり人生の経験が増えてはいても、自分の努力や智恵だけではどうにも打開できない、好転しきれない局面も人生にはつきものです。
そういうときの人間の心理状態はとなると「不安」という一点でしょう。
ここにスピリチュアルなトークが付け入る隙(すき)ができてしまいます。
冷静に考えればわかりそうなことなのに、人間って弱い生き物ですね。
危ない危ない。(;´∀`)
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