霊的進化と国の安全
日本の未来・仕事と欲望
きょうは仕事と欲望の二点について考えてみたいと思います。
先ず第一点、仕事の都合で職業安定所に行くことがあるのですが、就職活動の様子をみるにつけ考えさせられることがあります。
働くということを考える時、ハローワークには多くの人たちが職を求めて活動しているようすがみられます。
しかし、働くことの中身をみますと、生活を維持しなくてはならないために働いてはいるものの、自分がほんとうに望む生涯の仕事に就けない悩みを持つ者が多いようで、私自身もそういった相談に応じたことがあります。
第二点、人はそれぞれに大なり小なり欲望というものをもって生きていると思うのですが、そういった環境下で心の調和を保つことはむずかしいという人もいます。
これをどのように乗り越えていったらいいのかという点について考えてみます。
心の調和をすることによって、国の安全と自立が保てるとする道理についても述べてみましょう。
さて、最初に触れた仕事の件についてですが、特に若い男子であれば誰しも生涯の仕事を発見し、そうした仕事に打ち込みたいと願うのは当然だろうと思います。
仕事はやはり男子の生きがいであり、仕事が中途半端になりますと、生活が乱れ、家庭や周囲を不幸にしてしまうという現実もあります。
ところで、仕事はなんのためにするのかという根本的な部分で仕事と人生ということについて考えてみる機会は少ないのではないでしょうか。
第一に、仕事のための仕事か、生活のための仕事なのか、それとも自己満足するための仕事ととらえるのかですが、私が思うのは、根本的には、まず仕事という場を通じて己の魂を磨き、より豊かな広い心をつくり上げていくことでありたいと思うのです。
第二には、仕事に励むことによって全体の調和をはかる。
第三には、その調和をはかるために、仕事を通して人びとに奉仕するという精神を培っていく。
簡単に三つの項目で述べましたが、仕事に執着を持ったり、仕事の鬼になったり、好き嫌いの感情が先に走ることは、正しく仕事を成すという根本的精神からみると、相反することになりますから調和という観点からすればいい方向にはいかないでしょう。。
また、生活のために現実の仕事で辛抱しなければならず、生涯の自分の目指すような仕事に就けないという悩みは、たいていの人は一度は通過しなければならない関門のようでもあります。
それは、早くから自分の才能が発見され、その才能を生かせる人はごくマレだからです。
また、早くから才能が発見されたといっても、一時期は栄華を極めたかにみえた人でも晩年、不遇のうちに世を終える人もあります。
元来、才能というものは、自分の意にかなっていないと思われていても、現在の仕事に励むことによって、その仕事のなかから生まれてくるものであり、生涯の仕事は、そうしたところからしばしば発見されるものだと私の少ない経験から言えます。
現在の仕事をおろそかにする者は、生涯の仕事に就くことすらできないでしょう。
為すべきことを成していると、その仕事が不向きであれば、やがて、自分に向いた仕事に就くチャンスがめぐって来ます。
あせらず、怠らず、現在を正しく生きることです。
正しくとは、自分の仕事に取り組む姿勢や心構えなどのことであり、仕事のなかにおいても心のバランスを維持する訓練を忘れないことです。
そして、心の調和は誰のためにするかです。
他人ではなく、自分自身のためです。
心の調和が崩れれば、それだけ、自分自身が苦しみます。
この道理をまず体験してくみてほしいと思います。
実は、体験は毎日しているのですが、自分の心の本当の姿が把握できていないために、自分が今の窮地を脱することができないでいるという場合が少なくありません。
しかし、自分の心のほんとうの姿どういう状態であるのかが理解されてきますと、欲望を持った人、我の強い人が周囲に何人いようとも、それに振り回されることは少なくなってくるものです。
心の調和は、見ること、思うこと、語ること、仕事をすること、生活すること、努力をすること、念じること、静かに心を統一すること、これらのなかで偏らない生き方をするなかで養われてくるものです。
人間は誰もが自分がかわいいのですが、自分の立場に固執している間は、いつまで経っても、心の調和は得られません。
人と人との争いはなにが原因なのかを考えますと、自分の立場を固執するからだと私は答えをだしました。
メディアでは政治家たちが、国の安全、独立、いいますが、国と国との利害が相反するから戦争があるわけです。
利害は自分の立場を固執するところから生ずるものです。
今の時代は槍や刀を使った時代とは多少ちがいます。
侵略のための戦争、自国の利益だけの戦争は、そう簡単にはできなくなってきています。
もし戦争が始まれは勝敗に関係なく、どの国も共倒れになってしまうでしょう。
それだけに、化学兵器も使われる時代の現代の戦争は人民を犠牲に手滅ぼします。
それにもかかわらず、人々が心配するように、米、ソを軸とした東西諸国の軍事競争、アジアの国境紛争、中国の領海拡大紛争は続いていますが、いますぐ大きな侵略戦争は起きないでしょう。
日本国民の心が不調和になり、自分勝手なことをすれば、相手は攻めて来ましょうが、逆に日本の国民ひとり一人の心が調和されれば、懸念するようなことはおこらないでしょう。
根本は欲望が先行した生きかたであったり、経済至上主義、物至上主義に陥ったり、肉体維持に汲々とするところに精神不調和という問題があります。
死を恐れなくなったとき、私たち日本人の心は豊かに調和されてくるでしょう。調和された心、国からは光り輝く神聖なオーラが波及します。
神聖なオーラは怒れる人や国を静めるでしょう。
すなわち、私たち日本人ひとり一人の霊的進化こそが、己の魂を高め、国を守る偉大な武器と成り得るのではないだろうか。
※きょうも最後までお読みくださいまして感謝もうしあげます。
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