良い心のアクセル
本能と理性
母性本能とか闘争本能という言葉があるように人間には本能と同時に理性が与えられている。この理性を除いては母性本能も闘争本能も動物には備わっている性質といえます。
また理性は、この本能をうまく制御して、人間の心を健康に成長させ、他人の成長の邪魔をさせないという働きもします。
人間はつい怒りとか、嫉みとか、恨みとか、嫉妬とか、中傷とか、いろいろの激情に左右されやすく、またそのことによって自分を見失いやすい。
理性はそういうときに、自分自身を冷静にさせて過ちを犯させないようにする働きをする。ですから人間には理性や良心、道徳心があるから、悪いことや過ちをしないで済みます。
悪い感情や欲望や考えに従って行動しそうになった時に、理性が働けば、未然に防ぐことができます。それでも、強い感情や欲望に負けて、自分にとって悪いことや人に悪いことや社会的に悪いことをしてしまうこともあります。
そういうことをできるだけなくすために、うまく理性を働かすことができるようになれたらいいのではないでしょうか。それができればこその人間です。
理性は心のなかの一部分を占める働きとして誰にでも備わっているものですが、その理性が正しく働けるように、日ごろの生活の中で心がけていくことによって少しずつ育つものです。
理性は行動をコントロールしていきます。自分の心をコントロールするためには、冷静な判断をすることですが、しかし、いざとなると冷静になれない。
ですから感情にまかせた思いや、言葉や、行動がどれだけ相手を傷つけ、自分も傷つき、双方にとってマイナスになるのかという事を知る必要があります。
過ぎた感情はリスクを伴うもだということを知って初めて、その過ちを回避する努力をするようになるでしょう。理性的な考え方を身につけるということはそういうことからです。
悪い感情を抑えられるような考え方、悪い欲望に身を任せないような考え方、悪い考えに従わずに考えを改めるような習慣は大切です。
悪い心にブレーキをかけるだけでなく、善い心のアクセルを踏むことも理性の働きを育てることだと思います。つまり良い習慣化です。
好い感情とは調った感情のことで不足にあらず、過ぎるにあらずです。
理性も過ぎれば冷たくなるし、理性を持てなければ怒りに翻弄されていまいます。
感情も不足では薄情となるし、過ぎれば敵をつくる。
自分を少しずつ育てていくことで、少しずつ自分をうまくコントロールできるようになっていけるものです。
心が成長するということは正しく理性を働かせて自分の怒りをコントロールできること。
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