迷いとカルマの循環

新たな生命の誕生は万人の人々に喜びと感動を与えてくれます。
生まれた赤ちゃんは、両親はもちろんですが、まわりの人たちの心に慈しみの想いを芽生えさせ、顔にも満面の笑みがこぼれるものです。
赤ちゃんを『無垢』と表現することがあります。確かに赤ちゃんは可愛いもので、穢れのない無垢という言葉がピッタリ馴染む表現です。
人間は、朝、睡眠から覚めて起きたら、新たな生命の誕生と何ら変わりのないほどの価値と意味のある人生のスタートでもある。それだけにきょう生きていられる事の尊さを忘れてはいけないだろう。
人間は何度も、何度も生まれ変わり、輪廻を繰り返しているのですが、この地上で心を汚してあの世に還る人もあれば、いつも心がけて綺麗に磨き調和して還る人もいます。
私たち人間の心(魂)の有様はその人の生きざまに、そのまま現れているものです。
生まれた時の無垢に業の上塗りをして還る人は、あの世で苦労することは自然の成り行きで致し方ありません。当分の間は厳しい修行、つまり心の軌道修正をするために相当に学習しなければならない。
実際のところ、無垢とはいうが、業がゼロになって真っ白で生まれてくるわけではない。
おおよそ三割程度のカルマを持って生まれてくることになる。その為に魂の個性があるということである。
さて、業(カルマ)は人によって皆それぞれに違い、また、使命や役割も異なるものであろう。正しく、偏りのない生活をすれば、
1・自分の使命がハッキリと解るのか?
2・使命を悟れば、迷いに打ち勝てるのかどうか?
きょうはこの辺のところを述べてみましょう。
先ず、業(カルマ)は執着から生れることは容易に理解できるでしょう。
自己中心のものの考え方が執着を生み、カルマをつくっていきます。
このカルマは大きく分けて三通りあります。
第一には先天的なもの。第二には両親による肉体遺伝。第三には環境によるものです。
先天性のカルマは本人の気質として現れてきます。
例えば、意思の強弱、内向型、悲観的、楽観的というようにです。こうした先天性のものは修正に手間もかかるし、よくよく日ごろに心がけて努力していかないと改善できないものである。
第二番目の肉体遺伝は、内臓諸器官の強弱、色盲、身体の部分的欠損、障害などのハンディが、ものの考え方や生活の仕方を変え、そこに執着をつくりだしていきます。
三番目は教育や思想、生活環境によってつくられるでしょう。
カルマというものは、このように片寄った考え方、見方が執着となり、その人の生活を規制し、苦しみに追い込んでゆくものです。
それだけに正しく生きることの基準が生活の中に必要になってくるし、それを実践することで心のバランスを保って維持することが可能となり安息な生活ができるようになります。
次に、人の使命は、万人が万人、一人残らずあるものです。そうしてその使命は、現在置かれているそれぞれの立場、環境の中で立派に果たしていけるものです。
使命と言うと何か特別な役割のように聞こえ、思いがちですが、本来そういう特別なものではなく、現在与えられている環境を、明るく、正しく、調和された世界にしていくことです。
現在は共働きの多い時代ですが、それでも主婦には主婦としての役割、主人は主人で外に出てその周囲を調和して働くことで家庭の安定を図ることが使命です。
それには『見ること、思うこと、語ること、働くこと、生活すること、努力すること、念じること、反省すること』のこれら八つの基準を片寄りのない心で正しく実践することで自分をつくり、人々を感化していくことです。
次に悟ったならば迷いはありません。迷う間は悟っていいないのです。ただ物事に対し方法論については考えの違いは出てくるでしょう。人々を指導したり導いたりする場合などに、いくつかの道、選択肢があるからです。
しかし、それでも最終的には一致するものです。意見が分れて統一できないということはありません。迷いは偽我の自分があるために起こるものです。
勿論、迷いの内容が夫婦間の問題とか、仕事や病気といったもので、自分で解決がつかないことがあれば、信頼できる方に相談するもよし、私も御相談に応じます。
人によっては現在の環境から離れたほうがよい、という場合もあるし、その環境に堪えようとしてかえってカルマを重ねてしまうことがあるからです。
要は、心の中にカルマの種を宿さぬことが大事なのです。何が何でも堪えぬきなさいということではないのです。
カルマと言うものはたえずグルグルと輪廻しています。そのため、なかなかそれから抜けられません。
このカルマから抜けだすためには勇気と努力、そして工夫をもってすることです。

 
きのうはきのう、きょうはきょう。昨日の苦労をきょうまで持ち越すことはありません。『一日の苦労は一日にて足れり』というように、きょうはまたきょうの運命が開けます。日々、心新たに、素直に、謙虚に歩むなら、すなわち日々是好日、毎日が新鮮で輝いた一日となるのです。お互い、新たな一日を力強く踏み出しましょう。
きょうも最後までお読みくださいまして心から感謝もうしあげます。またの訪問をお待ちしております。ランキング参加しております。、下のバナーをポチッとクリックして頂ければありがたいです。^_^;