成否のカギ・信念の力
ある者は病をすることでその病から教わり、病を受けとめ、その病を克服しているが、ある者はどのように適切な心構えや方法を示しても、体の症状にばかり過剰に意識が向き過ぎて右往左往して一考に前に進めないでいる。
後者の場合は病気に限らず、普段の生活のなかでも些細なことに心を動揺させ不安の渦の中に身を置いている傾向がある。いわゆる心配性である。
どのような時にも人間には決断と、それを実践する勇気が必要だ。
人は誰しも目的をもって生きていよう。
目的のない人は、まずいないと思われるのだが、なかには目的を持てないで、人に失望し、夫に不信を抱き、無気力状態の日々に苦しんでいる人もいよう。
人の目的はさまざまであろうが、その要約された目的は地上に平和を築くことである。
もしも、この目的から外れた独善なり、野望なり、あるいは混乱と争いを求める不調和が目的とすれば、目的が達成される前に、あるいは後において、目的に対する反作用が起こり、その目的に対して、自覚をうながすことになるだろう。
本来、人間の心は善であり、光りであるがゆえに、執着し、拘り、悪を思い、それを為した時に反比例して苦しむようにできている。
作用と反作用は、宇宙大自然の定めによるからであり、この法則は私たち人類の心にも同じように作用しているのだ。
人間はこの法則の外で生きることはできないのです。
ともあれ、人は目的をもって生活するが、その目的達成の原動は何かといえば、ほかでもない、それは信じることであり、思う力の念である。
つまり信念だ。信念は行為の言動力である。ものの成否のカギを握っていよう。
信念がなければ、いかなる目的も、理想も果し得ないし、人生という大きな目的からも外れてくるだろう。
では何故に、信は力なのであろうか。信とは、エネルギーが集中されたものであり、力はすべて、エネルギーの集中の度合いを示すものだからである。
信が強ければ、力が加わる。弱ければ、力もまた弱い。信の強弱によって、ものごとの成否が決められてゆく。
このことは読者も日常経験されるところであろう。
つまり、こうなると思うと、実際にそうなってゆくだろう。
これは何も、肩をいからせ、我武者羅(がむしゃら)に振舞うことではない。
若いうちはそうなり勝ちだが、心の法則を知ると、安らいだ心が広がるほど、エネルギーが集中され、物事が成就してゆくものだということを悟ってくる。
事実、信念をもって、こうなると力んでみても、心の片隅に不安があると、その力は減殺される。
また、不安があると、逆に肩をいからす格好になってくるのだが、不安を打ち消すために、そうなってくるからだ。
ですから、信念の要諦(ようたい)即ち、物事の最も大事なところは、目的に向かって、そうなると堅く思い、安らいだ心で行為するときに、いかんなく発揮されよう。
しかし、信念は、往々にして、盲信や独善に陥る場合もあるものだから気をつけなくてはならない。
信念はもともと、個人の心の問題であるからだ。
そのため、自己の信念に対して、常に前進への日々の反省が必要になってくる。
私たちの生活は、人と人との関係のなかで行われるので、自己の信念が正しいものであるかどうか。
またその目的意識が人との調和を乱すとすれば、改めねばならないだろう。
人の心を乱すとすれば、それはやがて、反作用となって自分にふりかかってくるからである。
こうして、人の信念は、反省を通して、いよいよ強固となり、不動のものとなってくるだろう。
このときにおいて、私たちの信念は、偉大なる力を発揮し、調和された生活を築き、人びとに影響を与え、あるいは教化してゆくだろう。
正しい法則に裏打ちされた信念は、何者をも恐れぬ大きな輪となり、力となって、自信と勇気とを与えてくれるだろう。
正しい生き方の法則は、信と行との生活である。
行いのない法則は法則とはいえない。
対人関係においても、または夫婦関係においても、また己自身にも信のない生活行為は、浮草同様、世のカルマの波に絶えず揺り動かされ、大事な一生を無為のうちにすごしてしまう。
正しい法則の理解が深まれば深まるほど、大宇宙の真実にふれ、まず、正しい調和の因果律に沿った生き方、選択をとるであろう。
人生には何度もある選択肢、このときに、目先だけの利益による自我我欲に基づいた二者択一をするか、執着しない愛と慈しみをもった選択肢をするかによって後の人生が大きく異なったものとなるということだ。
なぜなら、自分の未来は、現在の偏りのない、信と行との生活にかかっているからだ。
この意味において、このブログを読んでくださっている皆さまも一日一度は自分を省みるという習慣と、正しい信念、即ち、右にも左にも偏らない中道の心をもって、毎日の生活を送って欲しいものである。心の眼を開く・偏見からの脱却
※きょうも最後までお読みくださいまして心から感謝もうしあげます。このブログを他の方にも読んでほしいと思われた方は下のバナーをポチッとクリックして頂ければ幸いです。
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