家相の真偽は?
世間でいうところの家相というものは本当にあるのだろうか。
例えば鬼門や裏鬼門に配慮しないで家を建てると障りがあり、不幸になるとか、
鬼門に障りがあると、金神にお詫びをして災いを払ってもらうという人もいました。
本当のところは鬼門があるのだろうか。きょうはこの辺の真偽について話してみましょう。
家相というものはあります。それは、そこに住む人の心の状態によって、家の雰囲気がまったく変わっていくということです。
例えば、同じ場所に同じ方向を向き、同じ造り(家相)の家を十数件建てて貸家にしているところがありますが、このような家の場合でも家の相は全くそれぞれに違っています。
家族の者が暗いじめじめした心でいれば、家全体が暗くなるでしょうし、明るければ雰囲気も軽やかに明るくなります。
つまり家の相、家相が表われてくるのです。一般的に言われている家相ではありません。
私が、何かの用事があって、よそ様の家に訪問しますと、そこの家のエネルギー波動が分かってしまうのですが、これが家の相、いわゆる家相です。
ですから、俗に言われている家相というものは実際はありません。
土地の立地条件や、そこに住む人たちの考え方によって、家の造りも変わってはきますが、しかし、そのことによって、その家の運、不運がどうして決められるだろうか。
台所は北東から東側がよく、トイレは北側がよいとするのも、南では夏の暑い時は食べ物が腐りやすいし、悪臭が家にただようからです。トイレも南や西側に設置しないのは腐敗や悪臭を避けるためです。
衛生面を考えたら現代と違って冷蔵庫などのない時代は自然に東西南北を意識して間取りを決めて家を建てて来たのです。生活の知恵から生まれた工夫だったのである。
しかし今日では、冷蔵庫が完備されて、トイレは水洗ですから、そうした心配はほとんどなくなり、立地条件によっては南に位置する場合もあるでしょう。
特にマンションなどのように、多世帯が居住する場合はなおさらです。スペースさえあれば東西南北は関係なく道路の位置にあわせて建設されていきます。
一般住宅の場合は、玄関が東や南にしたほうがよいというのも、東は朝日が入り、南なら終日にわたり日が差し込んで家の明るさを家族にも来客者にも感じさせることができるからでしょう。
しかし、土地や道路の関係でそうもいかないことが起きてくることもある。ことに商人の店舗などの場合はどうなるかです。北は悪いと言っていられないでしょう。
また北側向きの店舗でも繁盛している店はいくらでもあります。こうしてみると、家相とは家自体よりも、その家に住む人たちの心の在り方次第で変わってくるわけです。
障りも、そこに住む人たちの心の在り方のほうが問題です。
鬼門とか裏鬼門とかいわれているのは、大抵はその土地にまつわる地縛霊がさわるのであり、その実態を知らない人たちの手によって誤った解釈をされ、金神にお願いをするとかいう話になってくるのである。
その家に住む人たちが、不調和な心でいれば、当然そうした地縛霊が人々の心に共鳴して騒ぎ、暴れ出すことになるでしょう。
不調和というのは、足ることを忘れた欲望の心、不満、愚痴、怒り、妬み、恨みなどの執着した心のことです。
家相が気になると言うのであれば、そうした霊に正しい心の在り方を理解してもらうべく、よく説明し、然るべき住む世界に帰ってもらい、そのうえで増築なり、新築なりしたらよいでしょう。
そのような場所に何もしないで、いきなり鬼門(邪気や地縛霊の土地)のところに家を建てるために不幸や不運が起こってくるといえます。
ところで地縛霊のいる土地といない土地があるのですが、このため鬼門の位置に家を建てても何ともない家もたくさん出てくるわけです。
しかし、普通はそれがわかりませんから、不安でならない場合は、よく正しい生き方、秩序、法則を語り聞かせ、地縛霊には然るべきあの世に帰ってもらい、ある程度の時間をおいてから家を建てたらよいでしょう。
要は、住む人の心の調和度がいちばん問題です。住人の心の波動が家の相として現れてくる事実が本当の家相だと理解すれば問題は起こらないであろう。
これを抜きには家相は語れません。また、家相が気になると不安な心が広がり、その恐怖心が不運を招くことになりますから、勇気をもって生活することが大事です。
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