火葬すれば三合の灰
現代社会を構成しているところの指導者たちが、事の真理を悟って心の調和を図り、人を育て国内政治にも外交にも臨んでいくならば争いというものは起こらないだろう。
政治は本質的に利益誘導であるということは否定できない事実ではあるが、それに群がる利権、汚職、地位、名誉、権力と、いつの時代も我が欲望に走る輩が多いのは残念である。
長い歴史一つみても、その時々の権力者が自分に都合のよい歴史をつくってしまうことが多いのであります。
心の世界は、こうした歪められた歴史から離れて、人それぞれが、常に自分の心に問う、反省の生活を送るならば、こうした歴史に左右されるような、ものの考え方は生まれてこないし、常に正しく間違いのない判断が可能になってくるのです。
ということは、毎日の生活が調和されていれば、各人につながっている霊子線自体が常に光の保護をうけているため、正しい判断ができるということなのです。
そうした判断の中に、自分の心は、一層浄化され、人を誹謗(ひぼう)することや、怒りや罵(ののし)ったりする心はなくなり、真の法則に近づくことになってくるのです。
現在の資本主義、共産主義に偏重した考えは、人間が万物の霊長である本質を忘れ去り、動物本能そのままの、力づくで、力のないものを食い破るという姿をみせております。
しかし、そういう考えは一時は伸びても、最後は、心という真の法則をつかんだ者によって、とってかわられるのです。
私たちは、そういう一つの真の法則の中から、人間としてのあり方、人間そのものの自覚を持たなければなりません。
あなたも肉体そのものについて考えてみて下さい。
この肉体は、自分が望んで、両親という環境の中から、次元の違った世界から生まれ出てきたのです。
精子と卵子が調和し、そうして、十月十日経って、この世に生まれる。
ところが、空気に触れると、自分のことを全部忘れてしまうのです。
それだけに、自分の心がつかみにくくなってしまう。
周囲の環境に支配されてしまう。
自分の本性を失い、ついには、自分の心まで動物霊に支配されるような結果になる。
ですから、絶えず反省して、心に問うということを怠らなければ、自分の本性を失うということはないのであります。
ところが、大部分の人たちは、それが分からず、自己保存によって自分を縛り、自我我欲に凝り固まるために、自分の本性を覆い隠してしまうのである。
不調和な原因は、全て、自己保存にあります。
難病とされている病気の主たる原因も、もとを正せば自己保存に起因するところが大であります。
調和されていれば、最悪の事態になるようなことはありません。
もともとこの肉体は、地球という環境に適応してつくられているのです。
ですから、各人が調和の心を持ち、和気あいあいの毎日を送っていれば、その人の一生は、すこやかに終わるようにできているのです。
肉体は、自分の魂、意識の乗り舟です。
意識というエネルギーが乗って、人生を船出するのです。
ところが、その乗り舟である肉体に人間は左右され、船長である意識(魂)を忘れてしまうのである。
肉体が自分だと思ったら大間違いです。
第一、自分の肉体が自分の思うようになりますか。
肉体が自分だというならば自由になるはずだし病気もしない筈ではありませんか。
病気をしたり、思うようにならないというのは、肉体は単に借り物にすぎない。
魂の入れ物、乗り舟にすぎないからなのです。
肉体はやがて、この現象界(地上)に置いて行きます。
肉体を焼けば、わずか三合の灰にしかなりません。
あるいは、殆ど二酸化炭素に変わってしまい燐酸カルシウムというものに変わって、大自然のなかに分解してしまうのです。
ところが、肉体を支配していた意識そのものは、次元の違ったあの世に還って行きます。
その時の自分の姿は、光子量に基づいた光子細胞というこれまでの肉体とは違う次元の体をまとい、今度はあの世で生活するのです。
その時、各人がこの現象界(地上)で、宇宙絶対唯一の意識(神)を信じないで唯物的な生き方をした者は、ダイレクトに暗黒無明の世界に落ちます。
これは、各人が、自分を自分で裁いていくのです。
あの世に別な人がいて、あれこれ、指示するのではありません。
各人の光子量が、その位置を決めるのです。
ということは、自分の心が段階的にどのステージにあるのかということであって、閻魔様(えんま)が裁き、振り分けているのではないということだ。
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