物質と霊・光と闇
単刀直入に申し上げて、私たちの最大の敵は、外部ではなく内部にいる。
つまり、自分自身である。
生半可な知識でもって全てを悟ったつもりでいる人たちが、往々にして見受けられます。
悲しいことに、見栄と高慢という煩悩(ぼんのう)が自分自身を蝕(むしば)んでいるのです。
『知識と責任』
あなたがもし一つの物事の真理について、知識を手にしながらそれに適った生き方をすることができなければ、それ相応の代償を払わなければなりません。
〝知らなかった〟という言い訳は許されないからです。
知識は自動的に且つ、必然的に責任をもたらします。物事の真理を知ったものはそれ相応のものを要求されるのです。
家庭でも学校でも職場でも物事の道理を知った者、あるいは教えを説く者には重大な責任があることは、ご存知ないはずはありません。
自分を他の人たちよりも高め、人を教え導きたいと思うのであれば、まずは自分自身が立つ足場をしっかりと固めないといけません。
知識には必ず責任が伴うことも忘れてはなりません。知った以上は、知らなかった時のあなたとは違うからです。
知っていながら物事の道理、真理、霊的真実を無視した生き方をする人は、知らないために霊的摂理にもとる生き方をする人よりも大きな罪を犯していることになります。
光と闇が、そして、物と霊が同時存在するこの地上界にあって、社会に意義ある貢献をする機会を与えてくれる霊的知識を学んで手にされているあなたは、幸せな方です。
歩むべき道を照らし出し、永遠の生命の仕組みの中におけるご自分の存在位置を理解させてくれる叡智をさずかったあなたは、実に幸せな方です。
そうした正しい霊的知識を誇りに思い自覚しなければなりません。
誤った知識と教えの下敷きとなってしまっている人々を救い出し、正しい知識と理解への道を指し示してあげることが出来るからです。
しかし、それにも増して大きいのは、そうした知識を手にした人が背負うことになる責任です。
本当の意味で絶対唯一なる存在の使いとなったことになるからです。
唯一なる存在の道具となったということです。
忠誠を捧げる大義(誓い)を汚すようなことは絶対にしないという責任が、その人の双肩に掛かってきます。
あなたが為すべきことはまだ終わっておりません。
まだまだ、これから行うべき道の開拓や整備が残っております。
この世に残すべき足跡、あなたのこの地上生活に計り知れない意義をもたらした精神的、霊的な真理を何らかの形で残していく仕事が、まだ残っています。
あなたは本当に恵まれた方です。
例えば、善なる背後霊がつねに身近にいてくれていることを自覚できる方は、たとえその光輝までは見えなくても、霊力の強さと恵みと美しさがいかに貴重なものであるかがお分かりです。
私たちは、知ると知らざるとにかかわらず守護霊と指導霊の無償の協力によって限りない恩恵にあずかっていることを自覚しなくてはならない。
その可能性は無限という言葉どおり、限りというものがありません。
霊的なエネルギーの働きは全て、大宇宙を統べる唯一なる意識から発するもので、これをゴットと呼ぶ人もいます。神と呼ぶ人もいます。
愛と知識と叡智とインスピレーションの大始原です。
その一部がつねにあなたのまわりに存在します。
そうなると当然、霊能を利用したり霊的真理を広めたりする上において不純な思惑がからんではいけないということになります。
知り得た知識と持ち得た能力は、純粋で、高貴で、至聖なる形で扱われねばならないのである。
そうとは知らずに行なっている人はまだしも、問題は、中途半端な理解で終わっている人たちです。
根本原理をよく理解せずに、自己顕示欲に動かされ、欲望の虜(とりこ)となり混乱と迷惑のタネをまき散らします。
スピリチュアリズム(精神的、霊的)の真理は、霊的存在と本当の生き方を体得する道への指標です。
本来人間は、内在する気高い能力を発揮し、自分よりも恵まれていない人たちのために役立つことをし、平和をもたらすための基盤をこしらえる手段として教えなければならない。
また、神性を宿した霊的存在でありながら、恥辱(ちじょく)ともいうべき環境や心境のもとで暮らしている人々にも、本来の生き方を教えてあげることができるのです。
心ある人には、そうした目的(絶対的大儀)の成就のために自らが道具となって、いつでも人に役立つことのできる人間であってほしい。
それを邪魔だてする人は、いつかは辛い思いをさせられることになります。
一度真理を知った者がそのような行動を為す場合は尚更のことです。
何故なら、唯一なる意識の目的は宇宙の調和と人類の大調和にあり、それに反する者は自らが苦悩と闇に向かうからだ。
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