『いい人』をやめる。
好かれたいという思いを捨てる。
Aさんと話しているときのBさんはにこやかだ。しかし、Cさんと話しているときのBさんはにこやかではあるがAさんの悪口と批判をいっている。
このようにBさんは誰と話してもにこやかだが、必ず誰かの悪口と批判をいう癖がある。つまり、誰かの悪口と批判をいうことで自分の立場を優位に見せようとする、相手の批判をすることで自分を正当化しようとする人です。
不自然な笑顔は人に迎合する手段である。
ということは、『いい人』でありたい、嫌われたくないという心理の裏返しとして表れる作り笑顔ということだ。
外に出ては笑顔でいい人なのに家では感情の起伏が激しく家族が戦々恐々としている。そんなお爺さんは、いつもお婆さんと些細なことでキレてケンカが絶えない。
人間はつい人から嫌われるのを恐れるものです。すべての人に嫌われないような無難な人間関係を維持するのがほんとうに望ましいことでしょうか。
私はそうは思いません。すべての人から嫌われない人は、ほんとうは誰とも深い交流を持てない人である場合が少なくありません。
嫌われないことの代償に深いふれあいのチャンスを失ってしまっているのです。
職場でも、プライベートでも、いつも他人の目を気にするあまり作り笑顔ではいるが、家に帰るとぐったりと疲れ切って気分が沈んで何もしたくないという若い女性の悩みがあった。
この女性は笑顔とは裏腹に、自分の思いを相手に語るということしないで苦しんでいる。
自分の本音を語れば、たとえ自分を嫌う人が何人か出てきても、逆に、ほんとうに共感してくれる人と出会う機会も増えるものです。
食べ物にしたって、あそこのラーメンが美味しいといっても全ての人が好きだとは限らない、私はあそこのラーメンよりこっちのラーメンの方が好きという場合があるではないか。
「すべての人から好かれなくてはならない」という思い込みから脱却して、「ふれあえる人とだけ、深い交流ができればいい。ふれあえなかった人とは縁がなかったのだ」と発想を転換してみてはどうだろうか。心ががスッと楽になるはずです。
何でもできる女性Sさんがいた。とても積極的で人の前でも物怖じしないやり手の人だ。あるときAさんは親友のBさんに向かって「あんたの言うことなんか信用できないよ。」と言い放った。Bさんは返す言葉を失ってしまった。
AさんとBさんはこれっきり縁が切れてしまったのである。私は、AさんもBさんもよく知っているのだが、日頃からAさんには、不満、愚痴、怒り、ご主人に対する謙虚な姿勢、心の驕りを修正するよう忠告をしていたのである。
Bさんには以前からAさんとのお付き合いはやめなさいとアドバイスをしていた矢先の出来事であった。
Bさんには何の落ち度もなく、Aさんの虫の居所が悪かったための八つ当たりから起きたトラブルだったのである。
人間、お互いに都合のよい部分では友人といって付き合えるのだが、いざというときになるとその人の人間性、人格、品格、というものがはっきりと見えてしまうものだ。
友人は真の心の友でありたいし、そうでなければならない。友を選ぶことも大事である。
ひとりの時間を楽しむ。
私たちが自分を押さえ込んででも周囲に同調する”いい人”を演じてしまうのは、ひと
りになるのが怖いからです。
私たちはとかく、ひとり=孤独と考え、否定的なイメージを抱いてしまいがちです。
ひとりでいること、孤独でいることはそれほど惨めなことでしょうか。そうではありません。
孤独な時間は想像を拡大し、夢と希望をはぐくみ理性をも育てるのです。
人間的な成長に関するマズローの心理学的調査によれば、大人として成熟している人であればあるほど、孤独の時間を享受しているという傾向があるとしています。
心の充足を欲する人は、毎日、一定の時問、自分と向きあって、沈思黙考する時間が欲しくなるものです。
特に就寝する前に、一日の行動と、発した言葉を振り返り言動の調和を図ることは、秋の収穫にあわせて作物の手入れを必要とする作業とおなじである。
一流のビジネスマン、芸術家、学者、スポーツマンなどの多くは、ひとりの時間を大切にしています。孤独の時間を楽しめるようになれば、無理して相手に迎合する必要もなくなります。
むしろ、孤独を享受できる自分をしっかり確立した人間同士の深い心の交流を楽しむことができるようになります。
多くの人との浅いつきあいよりも、少数の分かりあえる友人との深いふれあいを好むようになるのです。
ときには「弱音」を吐いてみる
みんなが、”いい人”を演じている集団は、一見、調和が取れているようでいて、実はそれぞれが無理をしあっていてストレスを溜め込んでいる場合が多い。
こうした集団で誰かが誰かの悪口を言い始めると集団の分裂や他者の排除が起こり、悲惨な状態になってきます。
私がお勧めしたいのは、少し勇気を出して「弱音」を吐いてみることです。
「私ね……・最 近、ちょっとこんな辛いことがあって……」と弱音を吐いてみる。
こんなとき、親身になってくれる人がほんとうのつながりのある人です。
いつも愚痴をこぼしてばかりいるとさすがに人は離れていきますが、ほんとうに辛いときにお互いに支えあえる関係こそ、大切な人間関係です。
お互いの悩みを分かちあうことで、ゆるやかで深い心の絆を確認することができるようになっていくのです。
私たちは一人では生きていくことができません。とは言っても、周囲に気を使ってばかりでは余計に息苦しくなってしまいます。
ひとりでいる力を持った成熟した人間同士の、あたたかく、やさしい心のふれあいが、私たちの生きる意欲の源泉となり、人々の相互関係の中で許しあい、支えあい、調和されたつながりとなるのです。
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