ドキュメント夫婦愛の葛藤・渇いた心
2014年4月17日(美子さん仮名)から受信。
この方が最初に相談を寄せたのは2012年11月8日です。過去の記事は文末にリンクしてありますから参考にしていただければと思います。
以下、相談内容と返信
先生ご無沙汰しています。 家族皆元気にしています。
お蔭様で、長男は本人の希望した大学進学となり〇〇県でで新生活をスタートしました。 寂しい気持ちもありますが、長男を家から解放したいと思ってきたので、これから様々な経験を積んで自立していってくれればと願っています。
先生ご相談なのですが、実は主人はビールを半年前からまた呑むようになりました。 ちょっとのつもりが、すっかり元に戻って今ではビールや清酒、チュウハイと呑まなければ寝れないのです。
以前のように、無呼吸症候群の症状がでてイビキもかなりうるさく私も睡眠不足が続き浅い眠りです。
主人にはせめて休肝日を作ってほしいと夫婦生活をするときは休んでほしいという事と、あなたが呑まないとわかれば私も心の準備ができるからと約束してもらいました。
私は性欲が薄いのだと思いますが、突発的に誘われると受け入れられないのです。
それでも、先生のブログで学ぶようになり、行為に対して拒否反応もなくなり主人を一番に信頼しています。
先日、末の子が早く寝たのを見て主人が誘ってきました。 私は戸惑い「今日はもう呑んでいるし、心の準備ができていない」と断りました。 夜22時の事です。
主人は逆切れして「お前とはsexなんかしてやらん。上から目線で物を言いやがって偉そうに、何様のつもりや!!」と子供が寝ている側で大声で怒鳴り私が寝ていた布団を剥ぎ取りました。
以前なら、ビクビクしていましたが今では恐れる気持ちもなくなりました。
これまで、「お前はこの家の人間じゃない。関係ない」「出て行け」など言われてきましたが(すべて酒を呑んだ時です)今回はさすがに心が折れてしまいました。
私が厳しいのでしょうか・・・ 先生からいただいたメールをもう一度読み直すと心が落ち着き涙してしまいます。
そしてなかなか成長できていないなとも思います。
2日間口も利きませんでしたが、私自身が両親の不調和のなかで育ちましたので同じことを子供にさせてたいけないと、主人と話し合いをしました。
小さい時から性的ないたずらされて来たことをはじめて話しました。
「男性は性欲の塊でやることしか考えていないと思ってきたこと。 でもあなたは誠実でまじめで嘘が嫌いで一番信頼できること。言葉がきついから人から誤解されるけど心根はとても優しい人だと知っているから」と、また夫婦生活は私が疲れると思っていたことも謝りました。
最近主人は「何のために生まれてきたのだろう」といいます。
「厳しかった両親、野球の挫折、大学生活は友達が遊んでも自分は遊ばなかった、今は家族のために働き楽しみがない。仕事仲間は出張のたび女遊びをしているけど、俺はそんなことやりたくてもできる性分じゃない。まじめにやってきて好きなことができなかった。」と嘆きます。
私も側で聞いていて複雑な思いになります。
結婚してからずっと後悔の念がとても強く感じられる主人で、これはもともと持っている気質なのでしょうか。
私が夫婦の調和に努力すれば、主人は解放されるのでしょうか・・・ 急ぎませんので先生のお手すきの時アドバイスいただければと思います。 宜しくお願いします。
お体に気をつけて、今日もお仕事頑張ってください。
先生、私はお酒は呑みすぎると体に悪いと思っていますが、主人はきっとこれからも呑み続けると思います。
私が、体に悪いという想念を送り続けていると余計に具合を悪くするでしょうか?
2014年4月17日 返信
美子さん。こんにちは。お久しぶりです。
ご長男の新生活スタート、とても良い事です。
自立への第一歩です。よかったですね。
息子というのは離れていてもお母さんのことを思っているものですよ。
成長を見守っていきましょう。
御主人のお酒は明らかに度がすぎています。
どうしてこういうことになるのでしょうか。
これは「心の渇き」がそうさせているのです。
御主人の満たされない心は現代宗教(お母さんの信仰)では救い難いと思います。
生まれ育った家庭環境に大きな原因があることは否定できない事実と私は捉えております。
しかし、今のご主人は当初のご主人にくらべたら随分と話せる存在になったと思いませんか?
そうなれたのも、美子さんの愛によるものです。
あなたの愛がなければ家族はもっと悲惨な状況に陥っていたはずです。
弱い立場であるはずのあなたが武器とするもの、それは怒りでもなく銃でもありません。
家族に対する慈しみであり、愛しかないのです。
美子さんはそれを信じてこれまで家族に対応してくれました。
いまの家族があるのはあなたのお陰です。
ありがとうm(__)m心から感謝します。
私はあなたの努力が胸に響いてとても嬉しく思います。
あなたは妻でありますが、同時に子どもたちの母でもあります。
ご主人は年こそ重ねていますが、正しい愛のない家庭環境に育ったために今でも心が満たされていないのです。
そういう意味では、まだ心が成長しきれていないのです。
人を支えるだけの大きな愛を心に持てないだけなのです。
責任だけで生きなければならない人生に疑問をもっているのはご主人の立場であれば至極当然のことでしょう。
「上から目線で物を言いやがって、偉そうに、何様のつもりや!」
これはご主人が幼少の頃から抑圧されてきたものへの初めての自己主張であり、それをあなたに向けた結果の言葉です。
ご主人はあなたにしか本音を吐けないのです。
身体の大きい、年を重ねた、心の渇いた子ども。
これがご主人の姿です。
親のエゴの犠牲者という意味で可哀想な人なのですよ。
あなたがご主人に話したことは良かったと思います。
あなたが話すことで心開いていることを示すことにもなるからです。
あなたの愛だけが全てのご主人です。
いつかあなたからご主人を抱きしめて声をかけてあげてください。
「あなたが幼少の頃から味わった苦しみは私が受け止めます」と。
「結婚してからずっと後悔の念がとても強く感じられる主人」
これはご主人が心の休まるところを見いだせなかったことのだと思います。
でも今は違います。あなたが大切なことに気づいて接してくれています。
何も案ずることはありません。
無理にお酒をやめさせようと考えず、ご主人への愛を示すことでいいのです。
それだけがご主人を奈落の淵から救い出す命綱です。
愛を信じてください。
あなたの愛を信じてください。
いまは福寿草がひっそりと花開いています。
どれほど厳しい冬でも必ず春がやってきます。
やがてご主人の凍った心もあなたの愛によってすっかり溶ける時がきます。
愛則光 行則光 光則愛です。観童
2014年4月17日 木曜日受信
先生ありがとうございます。
まさかこんなに早くお返事がいただけるとは思わず、嬉しかったです。
メールを読ませていただいて、主人のことが理解できうまく表現できなかったモヤモヤがスーっと消えていきました。
主人は小学生の頃から高二まで、毎朝野球の自主練をしていたそうです。
母親が朝起き会から6時半には帰ってくるのでそれまでに起きて自主練していないと叱られていたそうです。
ギリギリに起きていた時は「今起きたんでしょ。寝癖を見ればわかる」と責められて来たといいます。
結婚当初も姑中心で主人は我慢して合わせていました。今は自覚があるかわかりませんが、姑をすごく意識した生活だと思います。
良くも悪くも母親の存在は子供にとって大きな存在だと思うと、私は姑を反面教師として学ばないといけないと思います。
先生のおっしゃるとおり、主人とは随分話せるようになりました。
前は冗談が通じないほどにガチガチでしたが子供4人に恵まれて個性の違う子供達を通して主人も少しは柔軟になってきました。
主人は偉そうな人がとても嫌いです。
お客様でも態度が大きい人や図々しいと思う人には接し方が淡々としていて、謙虚に対応してくるお客様には丁寧に接しています。
でも、そこにも幼少の頃からの抑圧に原因があるのだと知りました。
お互い目的を持って生まれてきたのですから、生きているあいだに主人が解放されるよう私も主人への愛を示していけるよう心を正して生活したいと思います。
先生いつもありがとうございます。
元気が出ました!! おやすみなさい。
2014年4月20日(日曜日受信)
先生おはようございます。いつも相談に乗ってくださりありがとうございます。
あれから主人のために何がしてあげられるのだろうかと考えるようになりました。
そして今までは「親だからこれくらいは我慢してくれるだろう」とか「もう大人なんだから・・・」と言う私の先入観を捨てて子供たちと同じように接するようにしています。
言葉がけ一つでも主人と長男とでは私の気持ちが違っていました。
イメージ的には冷たい気持ちと暖かい気持ちと言いましょうか・・・。
この落差を私自身が埋めていかないといけないと思っています。
主人が私からの愛情を求めているのもこれまでの先生とのやり取りの中で、今回改めて実感しました。
私は子供の頃、甘えられなかったという気持ちがありましたが、母親になり子供を育てる喜びの中で子供からの愛情で、その寂しさを清算できた気がしますが、主人の場合、母親に甘えられなかったことがこんなにも尾を引くとは思ってもみませんでした。
三日前のことですが、私の実家の隣家の長男さんが自殺しました。51歳でした。
三年前に離婚をし、実家に戻ってきましたが、仕事をしながら父親の病院の送迎や世話をしていたそうです。
朝方、救急車や消防車、パトカーと騒がしくて何事かと思ったら大変なことになっていたと聞きました。
今は身近にこのようなことが起きる世の中なのでしょうか。
ショックな出来事ですが、私は主人を孤独にさせてはいけないと感じました。
未熟な妻ですが、主人が少しでも解放されるよう努力していきたいと思っています。
そのためにも、これからも先生のブログで学ばせいただきます。これからもよろしくお願いします。
2014年4月20日 日曜日返信
美子こさんがこれまでの先入観を捨てて新たな気持ちでご主人に接してくださる決心を聞き安堵しております。
ご長男とご主人に対する接し方に自分の気持ちの違いがあったという話はもっともな事だと思います。
しかし、個人を超えた家族愛、人類愛という観点からすれば、愛の原点は変わろうはずがないのではないかと思うのです。
そのことにあなたは気づかれたのではありませんか。
実家のお隣のご長男さんの自殺。
疲れたのですね。気の毒な事件です。
離婚を機に運命が狂い始めたのでしょうか。
冥福を祈るしかありません。
こういったことは社会全体の問題でもあります。
孤独から学ぶことは多々ありますが、しかし、孤独に勝てないのも人間です。
社会の影の部分です。合掌
※きょうも最後までお読みくださいまして感謝もうしあげます。何かしら参考になることが有りましたら下のバナーをポチッとクリックして頂ければ幸いです。
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