不登校の背景
原因
不登校という問題はその本人が一番つらい思いをしているのですが、その親もまた悩みの種となって長期間苦しんでいる実情のようです。
その原因には、家庭での親子関係、家族間のトラブル、学校でのクラスメートどうしのトラブルや、先生と生徒間のコミュニケーション不足や不信感、対応上の不手際、等々様々あります。
例えば、直接いただいた相談では「いじめ」があげられます。
多分これが一番多い問題であろうと思います。
きっかけは交遊関係における問題ですが、クラスメートから急に無視されるようになったり、みんなの前で悪口を言われたり、ありもしないことを言いふらされたりしていじめられてしまうことえと学校には行きたくなくなってしまった、行けなくなってしまった、というケースがあります。
また、仲が良い友達と何かしらがきっかけになってケンカしてしまった場合も不登校の原因になってしまう可能性がありますし、実際にそういったことがきっかけで不登校になった子の相談もありました。
このように対人関係、特に友人関係における問題というのは子供たちにとってはものすごく重大な問題なのです。
次に先生と生徒の関係が挙げられます。
先生というのは子供にとって良き理解者の先生ばかりが学校にいるわけではないということ。
言葉はきついかも知れませんが、性格が悪い先生だったり、相性が合わない先生だったり、露骨に好き嫌いで生徒を差別扱いする先生や、ワンマンな先生、強引な先生、色んなタイプの先生がいます。
本来はこういうことがあってはならないのですが、やはり先生といえども人間です。
どういった先生と関わるかによっても不登校の原因になってしまったりする現実があります。
最後に不登校のきっかけになる原因のひとつとして「学業不振」が挙げられます。
勉強についていけなくなると授業そのものが苦痛なものとなり、ついていけないところに先生からの度を過ぎた暴言等があるとそれがきっかけで不登校の原因にまで発展してしまう場合もあるでしょう。
このように学校生活において、不登校の原因となるものと言うのはたくさんあることが分かります。
きっかけをきちんと見極めて対策を講じていくことが大切となります。
家庭生活に起因する不登校
次に、不登校になってしまう原因として家庭生活におけるトラブルです。
例えば、家庭環境が急に変わってしまうと言うこと。
両親が離婚して環境が変わってしまった、親がリストラにあって経済的に生活環境が急変変してしまったことが子どもにまで影響したケースがあります。
離婚やリストラは今の世の中では決して珍しいことではありませんが、当の親自体が精神的に余裕がなくなってしまったこと加えて、子供はもっと余裕が無くなり、どう対応していいかわからなくなり、自分の殻にとじ込もってしまうケースも少なくはないのです。
いわゆる家庭の不和が起因する例も少なくないということです。
親子関係の悪化は子供への期待から始まる
子供と親の関係性について
母親が教育ママだったり、父親の期待に答えなければならなかったり、父親が仕事ばかりで家庭を顧みず、全く子供に興味がないと言ったケースですが、これらも実際にあった相談内容です。
小学生の低学年頃までは親の言ううことに従って「素直な子」「いい子」でいた子が、中学生になって思春期といわれる時期になると「自我」という心の領域がハッキリと表面に表れだし、自分の意思表示を行動で示すようになってきます。
このときにこれまで抑圧されてきた自分の心が反発心となって言葉や不登校というかたちになるケースもありました。
子供自身は、なんのために自分がいるのかとか、自分では何がどうなっているのかは明確に分別できてはいなくても自分というものを主張しだしているのです。
最後に家庭内の不和状態に起因する問題
家庭内で両親がケンカばかりしていつでも暗い雰囲気、いづらい雰囲気だとすると子供は現実に対する価値観を失ってしまう場合があります。
そういった失望感、悲しみ、というものが将来に希望が持てなくなったりして学校に行く意味を見いだせなくなってしまう場合があります。
不登校の子どもへの対応
「不登校」や「登校拒否」をしている子供に関して、なんとかしてあげたいと思うのは親も先生方も同じだろうと思うのです。
しかし、対処方法に関してはマニュアルと言うのは無く、不登校の生徒の数だけ対処方法があると思って取り組んでいただかなければ改善には結びつかないと思うのです。
それぞれの状況に応じた対応が欠かせないのが不登校、登校拒否への必須条件だと実感するところです。
絡まってしまった糸を強引に引っ張ったり、無理やりほどこうとしてもかえって絡まってしまって状況を悪化させることになりかねません。
糸ならば切ってまたつなげば事足りることもあるでしょうが、人間関係という糸は簡単に切ってつなぐということができない場合が多いのです。
仮に、切ってしまってもその部分わだかまりが残ってしまうことが多いでしょう。
ですから時間をかけて、ゆっくりと心のもつれを解きほぐすこと、つまり子供のおかれた状況、立場、思いというものを受け止め理解してあげるところから始めなければなりません。
押し付けではなく、時には「待つこと」が大事な場合が多々あります。大人の分別や都合で事を進めることについてこれない場合があるからです。
黙って、じっくり待って子供の方から歩み寄ってくるのを待ってみる配慮も必要でしょう。
そうすることで、徐々に絡まった糸もほどけてくることがあります。
親側はその間心配で仕方ないでしょうから、専門のカウンセラーや学校の先生がたと連携をとっておくようにすることもいいでしょう。
不登校を改善させるには少しずつ焦らずに絡まった糸をほどいていき、子供の不登校の原因となる事を分かってあげて、適切な対応をして行くことが改善への近道になると思います。
いじめと不登校
いじめという問題は昔からありましたが、私が中学生の時(53年前)はクラスに1人はいじめから助けてくれるような硬派のヒーローがいたものでした。
しかし、今ではいじめられている人を助けてしまうと今度は自分がいじめられると言ったような恐怖感にかられてしまい、結果的に長いものには巻かれろみたいな感じで見て見ぬふりをしている状態が多数あるといった現状にあるようです。
いじめと言うのは実に大変なことで、恐喝や暴力と言った目に見えるものから、無視や仲間はずれと言った目に見えにくい陰湿のものまでさまざまあります。
こういったことが深刻化してくると、受けた子どもは不登校になってしまったり、学校で受けた不条理などに対する怒りを家庭内暴力として行うようになったり、最悪は自殺までに発展してしまう危険性もあるのです。
不登校になった子どもと話してみて感じることは「孤独」の部分です。
周りは楽しそうなのに自分だけが仲間に入れてもらえない。
自分が何をしたのだろう。
先生も取り合ってくれない。
先生に相談したら逆に先生に怒られてしまって不信感で不登校になった。
こういった理由から悲しみと怒りが入り交じって孤独感に襲われて苦しんでいる子どももいます。
自分のことを友だちも親も、先生さえも分かってくれない。ということになれば当然、孤独感に苦しむ、人間不信になるのはあたりまえのことです。
いじめが原因で不登校になってしまった場合、原因がイジメであると親が知ると、後先を考えず感情的になって学校に押し掛けて捲(まく)し立てるといった行動に出る親がいますが、これは本当に要注意行動であって、何の解決にならないだけではなく、かえって事態を深刻にし、悪化させてしまうことになります。
親は子供がかわいいので良かれと思ってする行動なのですが、子供にとってはその行動をとったがために余計いじめられるのではないかという恐怖感に怯えてしまう可能性があります。
そしてそういった事態になる事例もあるのです。
ですから慎重に物事を進めていくよう冷静な大人として、事態の把握がなされた上での対処が必要なのはいうまでもありません。
子どもたちの不登校の問題は簡単ではありません。
それだけに大人が変われば子どもが変わるということも忘れてはならない重要な基本姿勢であります。
親は「同情」と「共感」は違うということをよく理解しておく必要があります。
不登校が原因で親子で喧嘩があるなら、それは分かりあえていない親子だということ。
こどもの辛さ、心の痛みが分からない、共感できなければ子供に手を差し伸べることはできません。
不登校の問題については非常に深く広い問題があり折を見て再度取り上げてみたいと思います。
霊的な背景の影響によるケースもまれにみることがありますが、それはまたの機会に視点を変えて取り上げてみたいと思います。
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