人間性の段階

ご主人との会話もなく関係もうまくいかず、いつも不満と愚痴をいっている女性が『私が何を悪いことしたのよ<`ヘ´>、私が前世で悪いことをしたから今こんなに苦しい生活をしなきゃならないということなの?』と声を荒げて私の前で泣き出した。

私は前世がどうのこうのと、そのような事は一言もいってないし、泣かせるほどのことも言っていない、殆んど聞き役だ。

この女性はいつも自分が正しく、いつも理路整然とご主人に言葉を吐き出す傾向があるために、さすがのご主人も奥さんと話すことが嫌になっているのだった。

実のところ、このご主人は無口なのではなく話すことがとても上手な人である。

人間には生まれ持っての個性があるように、実は魂の癖(傾向性、業)というものがあります。

言ってはいけないと頭では理解しているのだが、ついつい、相手を攻撃してしまう、言葉に優しさがない、後から気づいて『ああっ失敗した。言うんじゃなかった。』しかし、後の祭りで出したものはひっこめられないのが言葉である。

霊格(人格)

私たちは地上にいただいた生命体としてはみな平等だが、生活環境がそれぞれに違うということを見た場合、平等でもなければ、公平でもない厳しい条件下のなかで魂のステージアップのために人生を歩むことになるのである。

人間の霊格(魂の段階)は過去世や現世においてよく心の調和を意識して生活に実践し、諸々の煩悩(足ることを忘れた心、不満、愚痴、怒り、嫉み、恨み)や執着から離れ、人々に対して愛や慈しみの行為を施した結果において備わるものだといえよう。

ただ、地上に生まれた環境は人それぞれであって平等というわけにはいかないが、しかし、不平等な環境のなかにおいても心をステージアップさせることができるという意味においては万民、誰の魂も平等に神の子であることは変わりないのである。

非情に厳しい生活環境のなかであっても、その人が何を思い行動するかで大事なことに気づく心が成長していく人もいれば、裕福な生活環境にいながらも金銭やモノに翻弄されて心を見失い、自我我欲のままに心を曇らせ人間関係を悪くして孤立したり業の上塗りをする人もいます。

生活環境としては不平等であるが、しかし、どれほど恵まれた環境にあっても心に拘り、囚われ、執着という不調和があれば心を曇らせることになり、そのことが地上に生まれていながら魂のステージアップできるチャンスを活かせないことになるのです。

明鏡止水、心に無駄な騒ぎがなく、冷静であれば周りの動きが小さなことまで、ありのまま鏡に映るが如く、観察できるものだし、また感じられ、相手の言動に感情的にならず、いつも寛容であり、愛念をもって接するならその人は人格的に優れた人ということでしょう。

私たちの心(魂)を仏教的に言えば下位階のほうから「地獄界」、「幽界」、「霊界」、「神界」、「菩薩界」、「如来界」と大きくは五つに分けることができ、この『霊界』以上を天上界と解釈する。

輪廻転生するには最低限、霊界以上の段階まで魂のステップアップしないとできないし、霊界の段階にある人は神界にステップアップするべく日ごろの生活に努力せねばならない。

『菩提心』私たちの心(魂)の中心には本来、菩薩心も如来心も内在されているのですが、自身が気づいていないだけである。我欲を離れた愛と、慈しみの想念が心にあって、そのまま言葉や行いができたときが菩提心であり、菩薩界、如来界の霊格といえよう。

私たちの魂は次元の異なったあの世にいって眠るのではなく、この世の延長で生活し、魂の浄化を図るべく日々努力をしているのである。

「地獄界」非常に拘りが強く、不満、愚痴、怒り、妬み、恨みなどのエゴ(自我)で心を曇らせて自我のままに生きた人のいる暗黒の精神世界である。

「幽界」自分さえよければ、人はどうでもというエゴの精神段階。人類の約三分の一の人達。

「霊界」人に与えたものが返ってこないと気持ちがスッキリしない、どこかで見返りを期待している精神段階である。

「神界」人から損害を与えられても非難しない精神の段階。

「菩薩界」心は愛と慈悲に満ちて、地上の人々の心の救済に貢献している。過去には、ヘレンケラー、マザーテレサ、ガンジー、道元禅師、親鸞、舎利弗など。

「如来界」 宇宙は我なり(宇宙即我)と悟り、一切の執着から離れ神の意識と表裏一体の世界。あの世とこの世を通しても少数。モーゼ、イエスキリスト、釈迦牟尼仏など。

天に心を向けるとは、自分自身にウソのつけない善なる心を信じ、ウソのない毎日の生活を続け、いつも自分自身の心を見つめることです。

私たちは神界を目指しながらも霊界以上に行かなくてはならないだろう。だが、地上に生きて地獄界にいる者もいることは残念でならない。

偽我は天の意思に沿うことはない。

きょうも最後までお読みくださいまして心から感謝もうしあげます。またの訪問をお待ちしております。ランキング参加しております。、下のバナーをポチッとクリックして頂ければありがたいです。^_^;