心と体のメタボ
先月末、健康診断に病院へいってきた。
お腹周りをメジャーで計ろうとした看護師さんの一言、お腹を見るなり、『あっ、ぜんぜん大丈夫だね。』そうですか、ありがとうございます。あとは採血で終わった。
日ごろ腹八分と間食ほとんど無しを守っているからだろうが、何とかメタボにならずに維持できている。しかし、時折ご馳走になるおやつは美味しい。
よく考えてみると、メタボはお腹だけのことではなく、物欲、金銭欲、地位欲、出世欲、名誉欲、悪事への誘惑、嫉妬、拘り、執着など限りない。
そして、これらが過ぎれば心身が不調になることでわかるように、俗に言う煩悩にがんじがらめにあっているわけです。
これが心の肥満でありメタボです。
肉体的なメタボには異常なまで気を使い、食べ物や運動など、お金と時間を使ってまで何とか痩せようと努力するのに、心のメタボについて私たちはあまりにも無頓着です。
これでは本当の幸せを実感できるはずもないでしょう。
しかし、そんな生活も、正しい生き方、執着しない生き方を少し学び、取り入れることで心の平安と豊かさを感じるようになれるのである。
文字や言葉に囚われることなく、今、ここに生きる人間の心そのものをテーマにして学び『本来の自己と出会う』ことが、執着のない正しい生き方を目指すところです。
本来の自己と言うのは、他人と自分を比較しない、素顔の自分自身のことである。
周りの人たちの言動を気にし過ぎることで自分の素顔を失ってしまうことは、やがて自分を身動きのとれないところまで追いやってしまう。
つまり、周りを意識するが故に無理な思い、行動になってしまう自分になるということだ。
本来の自己というのは、このような偏ったものの考え方や行動ではない、真の意味での自然体のことをいうのである。
自然体のあり方は、大自然から教わることができる。
春夏秋冬一日だけの天候や気温などを見れば不確実なようであっても、一年の流れは何ら大差もなく繰り返している姿こそ大自然の法則である。
私たちも、目先の事に拘らず、大きなものに身を委ねて生きるならば、それこそが自然体の生き方となれるのだ。
大きなものというのは、人間の生命さえも創り出した意識のことであり、宇宙大自然の創造主を意味する。
重箱の隅を突くように狭く小さいところで人の陰口、批判、嫉み、嫉妬をするのは人間だけである。
自分を徹底的に見つめ、他人の価値観に振りまわされないように、そして余計な悩みを抱えないように、無駄なものをそぎ落とし、限りなくシンプルに生きる。
それがメタボ脱出の禅的精神の生き方です。
そして、目指す心は一点の曇りもない心を見出すこと。
覚者の眼から観れば『この世に存在するもの全ては仏性をもち、真理の丸出しだ。』と言っています。
つまり、生きとし生けるもの全てに神性仏性があるといっている。
私たちは、この高く深い真理を体得すること、それが人間の最大の人生目的であり、そのプロセスとして日々の生活に苦楽があるのだということ知っておかなければならないだろう。
そう思うと『一日一生』小さなことに執着して心を乱すことが勿体ないと思えてくるのである。
このように、執着せず、決して偏らず、中ほどの心を保ちながら生きることを『中道の心』と言うのだ。または、
禅心といってもよいだろう。
その心を日々の暮らしのなかに少しでも生かすことが禅の目指すところでもある。
難しく考える必要はない。
先ずは、手放すことから始めてみましょう。
私たちは物事がうまくいかないと、『何かが足りない』と思ってしまいがちですが、今の状況を変えたいなら、『得る』よりも『手放す』ことが先決です。
そして、このことが原点に立ち返らせ、見失っていたものを確認できることになり、結果的に状況を変え、困難を乗り越えていくことになるものです。
執着を捨てる。思い込みを捨てる。持ち物を減らす。心と体の荷物を捨ててシンプルに生きることです。
メタボは体だけの問題ではなく心の問題でもあるのです。
涙を流した後は、心がスカッと晴れるもの。
心が洗われて、また頑張ろうという気が湧いてくる。
手放した瞬間に、新たに入ってくるのは『豊かさ』です。これが『気づき』の瞬間です。
物をたくさん持つのが自由ではないし、豊かでも無い。
大切なのはモノを自由に生かす心をもつこと。
そして無駄にしない。使い切ること。そういう習慣を持つことで心は美しく磨かれてくる。
禅から見る美とはシンプルであることの美しさです。
生活も心も、不要なものを徹底的に削ぎ落としたところに美しさがあります。
内面から輝く美しさは心からにじみ出てきますが、禅はそれを育てます。
まるで一輪挿しの如くです。
無駄がなく如何なる時も心を自由にしておく。
いま為すべきことを只、無心に行うこと。
無心とは、何もないことではなく囚われずです。
これこそが禅の境地であり、原点はお釈迦様の教えであろう。
きょうも最後までお読みくださいまして心から感謝もうしあげます。またの訪問をお待ちしております。ランキング参加しております。、下のバナーをポチッとクリックして頂ければありがたいです。^_^;
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません